発達障害のこだわり症状に苦しむ32歳男性の就労例

発達障害のこだわり症状に苦しむ人の克服策【32歳男性に聞いた】

「発達障害の影響でこだわりがあって苦しい」という男性がいる。自助グループでたまに会うのだけど、規則的なことに対する衝動から一般枠では仕事にならないという。

そういった症状の彼も、サポートを受けながら仕事を決めた一人なので、どのように就労に繋がったかアドバイスを聞いたことを書いてみる。ぼくは注意力欠陥の苦しさは分かるが、こだわり面はそこまで無いので参考になった。

それにしても、サイト運営するなら更新日などを付ければよかった。そこらをあまり考えてないところが、注意力の無い僕らしさなのだけど・・(汗)

一般枠で働くには支障が大きすぎた、32歳男性のこだわり症状

まず、32歳男性のこだわり症状なのだけど、発達障害の人の中にはこだわりすぎて働けない人もいる。例えば彼の場合、ふつうなら気にしないポイントを逐一チェックしないと気が済まない。

話していて大変そうだなと感じたのは、時間やルールに対するこだわりだ。

出勤時間や、休憩時間、退勤時間。その他、仕事中に時間を決めて会議をするなど。働いていると、時計を無視して生活することは難しい。

しかし彼の場合、この時間を規則的に進行させなければ気が済まない特性がある。

たとえば休憩時間になると、頭の中で休憩ポイントに切り替わるので「休憩しない空気感が良く分からない」という。日本社会のなあなあ感は苦手なようで、周りに「休憩の時間ですよ」とかを言ってしまう。

そうこうしていると、周りから「空気を読め」と言われたり、「うるさい」と煙たがられたり。職場で居場所がなくなってしまうのだ。これは、僕自身が時間きっちり性格なので気持ちはわかる。

ただ、周りに押し付けるように言わざるを得ないとなると大変だ。これを押さえられないところが彼のこだわりで、その他にも会議時間などを設定されたら時間通りに終わらないと「時間になりました」などと言ってしまうという。

彼も気が済まなくて言うだけで、悪気は決してない。むしろ、時間になったことを伝えようという善意でもあるんだけど・・。こればかりは、一般の人に理解を求めるのが苦しいのだと思う。

ちなみに、自助グループでも遅刻してくる人がいると「時間に遅れてますよ」とかをいう。悪気はなく、単純に遅れた事実を伝えるというだけ・・。こう聞くと、嫌味な人に聞こえるがそうじゃないと伝えるのが大変だ。

分かって欲しい・・だけど分かってもらえないというもどかしさ。融通が利かないイメージがついてしまうと、こういう小さな積み重ねから職場で働きにくくなるとのこと。

そこで彼は一般職を辞めて、障害者枠での仕事に向かった。こだわりが強い人が、障害者枠を使うことで得られるメリットは彼の話を聞いていると色々とあった。

こだわり症状が強い人が、障害者求人を選ぶメリット

結果的に、彼の場合は支援スタッフの人と相談してネックとなっていた「時間」がきっちりしている工場職に就いた。発達障害という難しさを理解してくれるアドバイザーと出会ったことで、何かと悩んでいた問題を伝えられたという。

工場の時間きっちり具合は、彼が気になるポイントをフォローしていた。といっても、時間が来るとラインが止まるので当たり前なのだけど。この当たり前が、彼に取っては大事だった。

支援の中でも、自分がいちばん困っていることをアドバイザーが仲介して企業に伝えてくれることで、問題がダイレクトに伝わるのは大きいと彼。

確かに、自分の力だけで「時間の細かい部分にこだわりがあるんです」と言っても、ワガママといった解釈をされがち。そこを彼の場合は、障害者求人を選んだことでクリアした。

メリットとして彼も、「専門アドバイザーが直接的に悩みや苦手なことを伝えてくれると説得力が違う」と言っていた。

人によって特性に差があるため、こういった「問題を一人で解決できない」と思った時にはプロの障害者求人アドバイザーを頼るのは僕も大切だと思う。

僕自身、就職はしているもののメンタル面で相談する人などはいるので。職場とは関係ないところでカウンセリングを受けているが、できれば職場のことを知り尽くしてくれている人の方が頼れるのは間違いない。

東京ならラルゴの評判も良く、大手企業に入社するチャンスも見えてくるので身近に支援の場がない人は、ぜひ活用をオススメしたい。