「就労移行支援」が役に立たない時の不安解消法

「就労移行支援」が役に立たない時の不安解消案

 

「就労移行支援」に通っている友人(36)から相談を受けた。発達障害の自助グループ仲間ではあるが、彼は少し違って精神障害者。

 

就労移行支援ということで作業をするも、その作業内容に悩んでいるとのこと。

 

  • タイピング練習
  • ビジネスマナー
  • 軽作業

 

これらの作業を毎日繰り返している事で、本当に就職出来るのか不安という。これだけなら別に就労移行支援でありがちなので「そういう物」と答えるのだが。

 

悩みとしては、その作業内容。

 

友人が悩む就労支援の実態

 

彼の悩みは、「こんな支援を受けるだけで本当に大丈夫か?」という話だった。

 

場所によっては就労しにくい支援しか受けられないので注意が必要なのだが、彼の場合はそこに当たったみたい・・。

 

タイピング練習

 

パソコン仕事が増えている中、まったくタイピングが出来ない人もいるので必要になるはず。ただ、彼の支援所では毎日1時間ほどタイピングゲームをしている。

 

すでにタイピングが一般レベルにある彼でも、「さらに高得点が出るように頑張る」というあまり実用性のないレベルを目標にやらないといけないそうで

 

彼の場合はすでにネット中毒でタイピングが出来るので、今さら感があるし時間の無駄では無いかと疑問を抱えている。一人だけ必要ないと言いづらい事もあってしぶしぶ頑張るのがストレスらしい。

 

ビジネスマナー

 

ビジネスマナーも必要だ。ただ彼が言うには、中学生くらいなら分かる常識を叩き込まれていることに不満な様子。

 

返事には「はい」で答えるとか。部屋に入るときはノックをするとか。どうしても個別指導が難しい場所だと、こういう事もあるんだろうなと理解できる。

 

彼の場合は、「こんな誰でも分かることに時間を費やしても就職できない」という悩みに繋がっているそうで。逆に不安が募るビジネスマナー・・。

 

軽作業

 

支援所の軽作業を手伝っているらしいが、実用性に乏しい事が多いと不満を漏らしている。例えば長い時だと3時間くらい、シールを張り続ける作業。

 

商品なのかよく聞いて無いので分からないが、ラベルを貼るという作業で膨大な時間を使う。ただ、彼はどこに行っても使えるスキルでは無いと不安を抱えていた

 

バイトならラベルやシールを貼ることもあるけれど、それだけでいい仕事が無いため心配なんだろうなと思う。

 

そこで「実用的な仕事をしたいならどうすればいいか」と相談を受けている。

 

障害者が実用的な仕事を学ぶなら、訓練より実践を狙え

 

彼の問題は、彼に限った事では無い。実際にぼくも彼と同様に就労支援で悩んだ事があるので。実践的な場を選べないため避けていたのもこれだ。

 

確かに、就労支援を受けながら理解された環境を目指すのもいいが給料が低いなど彼みたいに支援に対する不満が生まれる事もある

 

そのため、実用性が無いと思っているなら早く就職してしまった方がいい。少なくとも、就労支援を受けて「これは必要ない」と思ってしまうと身につけることも無くなる。

 

逆に働き始めると、どうしても難しい事やハードルにぶち当たるかもしれない心配も生まれるだろう。

 

ただ、ぼくを含めた障害者はそれでもお金を稼いで生きて行かないといけない現実があることを忘れてはいけない。

 

つまり、どういう流れになっても実践的な職場は避けられないと考えるべき。

 

一般就労でなくてもいいので、とにかく就労支援を受けるのではなく就労することが目的にならないといけない。ゴールはここだ。

 

就労が不安なら、障害者向けの求人で働くこと

 

そこで利用してみたいのが「障害者向けの求人」だ。一般求人で仕事を探してもいいが、能力的に追いつける自信がない人もいる。

 

障害があっても理解さえしてもらえば働ける人は多くいるので、理解力の高いサポーターのいる場所で仕事を探すことをおすすめする。

 

地元の求人でもいいし、ぼくがサイト内で紹介しているようなところでもいい。例えばアットジーピーなどは、障害者求人の大手として扱っているので便利だ。

 

同じ就労支援でもこちらは障害者に働いてもらうためにサービスを展開している。支援で終わってしまえば彼らの会社も潰れるため、就職までしっかりコミットしてくれる。

 

そういう意味では、訓練から実践に少しでも早く動いて就職を決めるようにした方が良いと相談者にもアドバイスをした。

 

支援所だけだと、給料も少ないので不安は募りやすい。実践的に現場で働いて、少ししんどいかもしれないが労働に見合うだけのお金を得てこそ前向きになれる。

 

これはぼくが働いている中で常に感じている事。障害者であろうと、しっかり給料をもらって向上できるような場所を目指すべきだ

 


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