派遣会社、転職サイトに仲介してもらうメリット・デメリット
実際に派遣会社や転職サイトを使わないまま仕事を見つけられてこられた方に向けて、仲介業者を通すことで得られるメリットやデメリットがある事をお伝えしておこう。
僕はずっとハローワークだけで仕事を探していたので、仲介業者に頼むようになった事で少し仕事の視野が広がったと思っている
メリット
ハローワークはもちろんしっかり対応してくれていたと思うのだけど、僕のケースに関してはハローワークを使った事で就職まで遠回りになった部分が大きかった。
たとえば履歴書、職務経歴書の話にしてもボロボロな経歴でも改善して貰えなかった事などは大きい。経歴が滅茶苦茶なまま面接を受けていた時間はハッキリ損をしていたと言える。
「嘘偽りなくきっちり丁寧に仕上げる経歴書」は確かに誠実であり、ハローワークのいう通りありのままの自分を知ってもらう事になるのだけど、ここが派遣会社や転職サイトとの大きな違いになっている。
ハロワの斡旋と、派遣や求人サイトの斡旋では「絶対に就職させる」という気迫の違いがあるのは間違いない。僕は少なくとも、受からない消化ゲームのような面接をハロワでは強いられていた。
仲介業者は民間なためか、時間の無駄にならないように最短ルートで仕事に繋げる事に意識を向けていると感じる。
何より派遣会社や求人サイトを通せば、求職者と企業の間にキャリアコンサルタントが入ってくれる(一部例外あり)ので、書類作成から面接までのナビゲートは大変スムーズに施される。いわゆる就職請負人みたいな存在とタッグが組める。
彼らからすると何度も事務所に通われたり、面接に繋いでも結果が出なければその分だけ時間を割かれて終わり。そのため、結果にはかならずコミットさせるためにキャリアコンサルタントが1から10まで教えてくれる。
派遣会社も転職サイトも、「とにかく働かせてナンボ」の商売なので、就職に漕ぎつける力はかなり卓越している。ハロワの窓口だと、とりあえず時間が流れてしまう時期もあったが、民間だとそういうわけにはいかないという事がわかる。
仲介業者という立ち位置にある会社が入っているだけで、ブラック企業にここまで対抗できるのかというのは体験すればわかる。ブラック企業だったとしても、派遣労働者は定時に帰らせないと、その伸びた時間分だけ派遣会社にも請求が行く。
僕も実際に派遣されていた間は、基本定時で帰れていたし定時に帰れなければ必ず残業代をつけてもらえた。いわゆるブラック企業の餌食となる、タダ働きというサービス残業をしなくていいのだ。
これがハローワークから仕事に出るとそうともいかない。ハローワークはあくまで紹介しただけで、中間のマージンを得ているわけではないため強く守ってくれる事が少ない。
もちろんハローワークなどと連携している労働局にかけ込むなどの動きは仕掛けられるが、それでも動いた時間に見合う成果がでるかといわれると微妙な所だ。
デメリット
逆にデメリットを上げて行くと、やはり契約期間等の任期満了になるとそのまま仕事が無くなるという部分になる。「お疲れさまでした」とあっさり言われて2年の任期満了なんてザラである。別に送別会をして欲しいわけではないが、少し人間関係的に寂しさを感じる。
こういう時に、ハローワークなどから直接契約を結んでおくと「次の仕事が無いなら・・」と企業側から継続契約してくれる事もあるらしい。ドライな関係なようだが、仲介業者がいるために淡々と切られるというのは派遣のデメリットだ。
期間が来れば、辞めたいと言い出さなくても辞められるので、期間限定で頑張りたい人などにはデメリットにならない事もある。使い方次第ではここをメリットに変えている人もいるのだろう。
ある程度の人材が出入りしている箇所の穴埋めに使われやすいのも派遣の特徴。
そのため突発的に入って来た人でもできる仕事として単純作業になりやすい面もある。僕の場合は、その単純作業でも難しいと感じる事もあったが、発達障害の特性上で臨機応変さを求められる仕事よりはこのパターンが助かっている。
なので同じ事をやるのが嫌な人は、なるべく色んな事をしないといけない仕事を選ぶ必要が出てくるだろう。
例えば正社員などへの昇格プランのある制度で仕事を始めると、「社員候補」として育てられるので少しずつ違う事を覚えさせられる。発達障害等でやれる事に限度がある場合は、自分の特性や能力に合わせた仕事選びが重要だ。